詩誌詳細「ROKURO」




2009年10月10日、正式オープンしました。皆さまのご利用をお待ちしております。

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詩誌の情報と販売サイト 44プロジェクト Last Updated 2012-05-25

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詩誌紹介

ROKURO~遠き刹那 優しい詩~

ろくろ~とおきせつな やさしいうた~

発行人

那津

創刊年月日

2007年7月1日

最新号

5号

在庫のある号数

1、2、4、5号

最新号執筆者

○レギュラー ・那津・たちばなまこと・timoleon・村越剛・じん(画)
○ゲスト ・ラビットファイター・安西いすゞ・ナツコ・かわりもとかお・そう

最新号特集

・timoleonとジンによるコラボ、画詩「羽根の無い剥き出しの鳥」
・レギュラーが映画についてのエッセイを書いています

定価

500円

最新号推薦作品

お前の心は完成しない 野の花は散る時を揃えず
那津


死体を焼いて
猫じゃらしの
肥料にする


足音で目覚める
生きることも
死ぬことも出来ずに
少しだけ酒を飲んで
DVDを眺めた

近く
校舎の歓声を右耳に受けて
新しい携帯を壁に貼り付ける
ストーブをしまって
キッチンにギターを置いてサボテンに肥料を蒔いて
青空の血が
鳥の絵を描いて
ipodを聴いて
少しだけ酒を呑んで
もう何もできなくなってしまった唄を
唄った

歩く
壁にはりついた葉々が
性質上赤い色素を
四月の街に春を染めて


少しだけ
酒を呑む


ピクルスを拾って
永いらせん階段をつまづかないように
息を正ス様ニ
遠巻きの青桜が遠鳴りの貨物列車に
新しい唄を
もう唄わなくていいよお
唄わなくてもいいから
このままで
手のひらだけ水につけて
さらさらなきもちで
いても
いいよお
トンボたちが
唄声をそろえずに
何も言わずに
親たちのように
おぶられて
日々の暮らしの中で
いいよぉ
わたらなくてもいいよお
わたらなくてもいいから
そこでおもしろいのかつまらないのかわからないようにあそんで
すあしを
きもちのいい
はるにただ
うたえばいいよお
うたえばいいよお
うたいたいよお
うたいたいよお


羽根のない剥きだしの鳥
timoleon


凹国では「おんなのこ」は
逆さに吊るされるものだと
思いこんでいた


巻き戻すビデオテープが
あくる日の朝も台無しにして
軍靴共が玄関の外で取り囲んでいる

の夢で 朝目覚めた


黄金のバナナをしまいこみ
飛び乗った首都の路面電車は
日差しに溶けこんだ乳白の
風の薄さを纏いながら進んだ


扇風機は
車窓の 外へ 光景
を バラ撒く
忘れられたものの声は
内耳で次々と息を吹き返す
来る時の水面下に釣り糸を垂らし
夏の始まりの雨の喧騒に
乾ききった人魚たちが続々と孵る




また大勢が交わり
歓楽街の住人の目覚まし時計が鳴り響く
焼け焦げない造花が開き
ぬいぐるみの瞳の虚無に
ネオンカラーの舌が艶って
液状の太陽は水たまりから
放つ矢のように睨みつけ
跳ね返ったビルの窓の高さ
から射抜かれた複数の鳥
の亡骸
の手 
が手 を拾う
浴槽に火薬臭
まだ烈しい瞳孔


星/枯レ/逃げ音/跳ぶドア

星/枯レ/逃げ音/跳ぶドア

星/枯レ/逃げ音/跳ぶドア



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