詩誌詳細「車輪人間」




2009年10月10日、正式オープンしました。皆さまのご利用をお待ちしております。

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詩誌の情報と販売サイト 44プロジェクト Last Updated 2012-05-25

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詩誌紹介

車輪人間

しゃりんにんげん

発行先

詩学社

編集者

あおば(編者)

創刊年月日

2006年3月30日

現在までの発刊号数

「車輪人間」1回限りのアンソロジー

同人名

最新号執筆者
あおば、天野茂典、石畑由紀子、上田假奈代、ウタシロ、丘田イージマン、オカニワフミヒロ、香澄 海、空兵衛、稀月真皓、斉藤隆聖、佐々宝砂、ジュテーム北村、せきぐちひびき、たもつ、ちゃむ、投稿者(神田星平)、七呼、花本武、林帯刀、ピッピ、藤鈴呼、芳賀梨花子、水田美和、、meme、森川雅美、流川透明、ロコの畔、渡邉建志 
(50音順29名)

最新号特集

オート三輪をテーマに作品依頼した

定価

1500円

最新号推薦作

プリズム
投稿者


列車に揺れている
車窓に黒い犬がみえる
木工用ボンドを飲んでいる

だいじょうぶ きっと

もう眠りなさいとゆれている

手紙を届けるゆめをみる
しわしわの紙に書いている
何度も断られる
いらない受け取らない手を振る

だいじょうぶ きっと

ゆめの終わりに奇跡がおきる


滑走路にオート三輪が進入する
ゆるやかに加速がはじまる
きらめくボディが跳躍する
朝焼けに飲みこまれる
空気の坂を駆けのぼる

 だいじょうぶ きっと

三度ささやけば嘘になる

精彩を欠いた風景がある
白い犬が墨汁を飲んでいる
花曇の空にスターマインが打ちあがる
ゆめの境界であめ玉が踊る
夜―昼―廻る
わたしとあなた迷子になる

 だいじょうぶ きっと

 なにもかもだいじょうぶ

まちがえた涙をぬぐってあげる
待っている―こわれないで―待っている


風のスパーク
meme

大地が夕陽に染まると
隙間を這う冷たい夜風が吹いてくる

もの言わぬ沈黙の会話は
影絵のように浮かび上がり
畠の中をゴトゴトとゴトゴトと
嬉しそうにジャンプしながら走りだした

牧草を高く積み込んだオート三輪
地上に命の鼓動を響かせ
ハルニレの頭上に瞬く星を目指し
誇り高く秋風を切る

飴色の被いをはためかせ
未来へつづく文明を
力強く独りゴトゴトゴトゴトと
火花を散らし駆け抜けた

夜のカーテンに蒔かれた星達は
冷たい風にスパークし
ひときわ青白く輝きだす



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